【第3回 ブラッシュアップミーティングとは?】
位置づけ
まず、最初に言っておきたいのは、ブラッシュアップミーティングは審査ではありません。審査は、あくまでも、そのあとの最終審査で発表される、(通常は提出時のものを書き直した)ビジネスプランとプレゼンテーションを材料に行われます。ブラッシュアップミーティングの意義は、起業に向けて、より具体的な、メンバー内で合意のとれたプランを作るべく、じっくりと再検討を行うということにあると考えています。
メンバー内だけで考えていると、妙に盛り上がったけれども具体策がないという場合や、ビジョンやゴールに関してメンバー内に意見の相違がある場合などが起こりえます。特に、後者はメンバー内のノリを維持するために、言いたいことが言えない雰囲気があるような場合に起こったりします。そういったことをうやむやにして起業してしまうと、起業してからの軸がぶれやすくなります。つまり、初速が出なくなってしまうのです。
そういう意味で、起業する(あるいは本格的にサービス開発に着手する)前に、もういちど、みっちりプランを検討してみようという機会だと考えていただけると良いと思います。そうすることで、あらためて起業することの意味やサービス提供の効果などを認識し、決意と自信を持って、起業に取り組めるのではないか、そう考えています。そのための準備期間と捉えてください。
進め方
ブラッシュアップミーティングとしては、週に1回、約2時間のミーティングを4回実施します。もちろん、これは原則なので、状況に応じて柔軟に対応しますが、2次審査通過後、最終審査までがその期間なので、約1ヶ月半です。
最初の材料は提出いただいたビジネスプランですが、それに対して、我々が疑問に思う論点や、参加チームの方々からの不安材料などの論点をあげて、ディスカッションを行います。その際、あくまで主役は参加チームのメンバーです。実際に起業するのは、もちろん、メンバーですから、そこであげられた論点は、いずれ自分たちでクリアにしていかなければいけないことのはずです。自分たちのプランの弱点やクリティカルな課題を認識し、解決する方法を検討するにあたって、うまく我々コンサルタントを利用していただければと考えています。
とはいえ、あらゆる課題が、わずか1ヵ月半の間で解決するわけでもありません。課題は課題として認識し、サービス開発や提供していく過程で、いつ、どのように考えていけば良いのかが明確になるだけでも、起業してからの動きが良くなっていくはずです。
起業する上で、検討しなければいけないことは、想像以上にたくさん出てきます。しかし、最も重要なのは、始めることです。ブラッシュアップミーティングは、始める前のイメージトレーニングの機会と捉えていただければと思います。
テーマ
テーマは、起業にまつわることなので、多岐に渡ります。先に記したビジョンや、サービス設計、ビジネスモデル、開始前後のマーケティング・プロモーション、収支計画、場合によっては資本政策など検討することはいくらでもあります。
とはいえ、すべてを検討しつくさなければ始められないわけでもありません。また、1ヶ月半という期間はすべてを検討しつくすには短いですし、いつまでも考えてばかりいても始まらないので、検討をするポイントを絞っていくことにならざるをえません。
そのポイントは、実は、ビジネスモデルやチームメンバーによってかなり異なります。マーケティングやプロモーションが重要なものもあれば、運用設計の精緻さが必要なものもあるでしょう。また、メンバーが持っているスキルや興味によっても、重視する点は変わります。
ここでも、ある程度、参加者が主役であるという認識が必要です。つまり、自分たちの強みや弱みをしっかり把握できていれば、集中して検討すべきポイントもおのずから明確になってきているはずです。それにより、少ない期間により実りあるディスカッションができるということになります。ここも、コンサルタントをうまく利用するポイントです。
最後に
ここまで、審査とブラッシュアップミーティングに関して、その概要と考え方を記してきました。しかし、読むのとやるのでは、大きく違うと思います。これを読んで、もし起業する気があって、少しでも興味を持っていただけたら、躊躇せず、ぜひ、チャレンジしてみてください。みなさんとディスカッションする機会を楽しみにしております。