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今年6月から始まりましたTHE FOUNDERは連載を終了致しました。長らくのご愛読、ありがとうございました。新シリーズは近日公開を予定しております。注目すべき創業者5人を新たに迎え、再スタートするTHE FOUNDER[第2期]にご期待ください。
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吉松徹郎

株式会社アイスタイル 代表取締役
化粧品を選ぶユーザーのためのコスメポータルサイトを目指した@cosmeを運営している。

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  毎週水曜連載コラム
「 ベンチャーってなんだ 」
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第11回 「創造すること」 ..... 9.5 up

 DeepBlueって知っていますか?
 そうチェスのチャンピオンに勝ったIBMのコンピューターです。
 今から4、5年前になるのでしょうか。
 DeepBlueがカスパロフ氏を破ったニュースをいまでも鮮明に覚えています。その中でも非常に印象深かったのが第3戦です。
 ある局面で、カスパロフ氏は危機に立っていました。カスパロフ氏もその場にいたすべての人・IBMの開発の人間も、次にDeepbBlueが打つ一手で勝負が決されると思っていたその時、DeepBlueは長考を始め、だれもが想像だにしなかった一手を打ちました。
 結局その試合は「引き分け」になり、勝てるハズだった試合をDeepBlueは取りこぼしたのです。
 IBMもロジックにミスがある可能性を否定できずに、試合後、何億何十億とあるログを数ヶ月にわたって解析した結果、たった一手あの局面でカスパロフ氏が逆転できる可能性があることが分かりました。その瞬間、Deepblueが正しかったことが証明されたのです。
 私が衝撃をうけるのには十分でした。
 なぜなら人が判断したことをコンピューターが否定し、それが正しかったことが証明されたわけですから。
 今回は数ヶ月のログ解析でDeepBlueのロジックを確認することができましたが、これがログ解析に1年・10年・100年かかるようになった場合、正しいか正しくなかったか判断する術がありません。
 近い将来コンピューターの言っていることを正しいか正しくないかではなく、信じるか、信じないかでしかなくなってくる可能性がここにあります。
 
   その時からのような気がします。私が具体的に「生き方」をイメージするようになったのは。
 コンピューターが飛躍的に伸びるなかで、最終的に人に残された領域は「創造」、クリエイト力なんじゃないかなと。
 私は学生時代を通し、処理能力をあげる努力(勉強)しかしてこなかった。多くの知識をいれ(ハードディスク)、答えを導き出す(検索ロジック・CPU)ことです。
 これじゃダメだと。新たな価値を作り出すクリエイトする力を身に付けなくてはと切実に思った記憶があります。
 私は生き方の過程として、その表現方法として、ビジネス・起業を選んでいます。っていうかそんなにかっこいい決意があるわけでもなく、コレしかできなかったということなんですが……。
 ビジネスというのもクリエイト、「創造」です。
 企業というのは、利益の最大化・株主への還元だけが目的ではなく、社会的な価値を創造し、その価値を必要としている人がいるからこそ存在しえるのです。
 そのビジネスの価値というのはキャッシュだけが価値を図る指標ではないと思っています。音楽にもRock・クラシック・琴・三味線があり、その価値がCDの売上だけではないようにです。
 これからはクリエイトする人と、それを評価する人(批評する人・ファンの人)がより明確に分かれてくるでしょう。私は常に表現・クリエイトする側にいたいと思っています。起業という機会に恵まれた私は、その価値をクリエイトするチャンスの真っ只中にいるのです。

次回につづく)
 
 
   

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