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2010年の「ad:tech San Francisco」。そこで登壇した広告会社のプレゼン資料でよく目にした「CPM$5の内訳」について紹介したい。これは広告主が支払う広告料金 CPM$5を誰がどれくらいもらっているか、という内訳について示したグラフである。


※データの引用元は下記にあるので参照していただきたい。
IAB Confab: Future of Branded Sites Unclear(ADWEEK)
そもそもCPM$5というのは、インターネット広告では比較的単価が高めの広告だが、グラフからは、Advertiser(広告主)の支払う広告料金が、Publisher(メディア) のほか Solution Provider に分類される、Agency、Ad Network、Data Provider、AD Exchange、Ad Serverといった個々の役割・機能に特化した多くのプレイヤーによってシェアされていることが見て取れる。何故だろうか?
その問いの前にまずは Advertiser、Solution Provider、Publisherの3者の立場からその役割、目的についてまとめてみたい。
・Advertiser;
目的を達成するために広告出稿におけるROIを最大化したい
・Solution Provider;
両者(AdvertiserとPublisher)をつなげる役割を果たし、その価値を高める事で利益を最大化したい
・Publisher;
狙った読者数・利用者数/impressionを増やし、利用者/impressionあたりの広告価値を最大化したい
3者の関係は、どこか1者だけが得する構造は成り立ちにくい。Publisher は Advertiser に嫌われるような事をすれば続かない。逆もしかりだ。Solution Provider も付加価値が下がれば使われない。また、Solution Provider による両者(Advertiser と Publisher)のベストマッチに絶対的な答えはない。仮説と検証の繰り返しを積み重ねることで進化を遂げていき、精度(質)と訓練の回数(量)により理想へ近づいていくのだが、その実現を助けてくれるのがアドテクノロジーというわけである。しかし、それを自分達で開発しようとすると、人、金、時間が相当要するのは言うまでもない。
そこで米国では今、Ad Network や Data Provider、Ad Exchange、Ad Serverなど Solution Providerにおける個々の機能に特化したアドテクノロジー分野のベンチャー企業が続々と登場してきている。これが冒頭で記述した“問い”に対する答えだ。
彼らは上場するか、大手に買収されるかといった「出口戦略」を持ち合わせている事が多く、そういった環境が米国のアドテクノロジーベンチャーを増やす要素の一つになっているのである。
一方、日本の現在の状況はどうだろうか。あくまで私見ではあるが恐らく下記の形が主流ではないだろうか。米国において、Solution Providerに分類した機能は、日本では Agency と Ad Networkしかまだほとんど存在していない。ただし、今後、この構図が変わってくるのは時間の問題だろう。

ちなみに「ad:tech San Francisco」をはじめ、さまざまなカンファレンスでよく言われていたことがある。それは、そのうち Agency と Ad Networkは無くなる、ということだ。アドテクノロジーの発展により将来、Advertiser と Publisher が直接取引する時代を示唆している。
日本でも同じ流れがくるのではないか。そのとき、一体どうなるのだろうか?私たちはそれを見据えて今何が出来るかを考えていかなければならない。

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